新卒入社の研究員と、キャリア入社の営業員。部署もキャリアも異なる2人が、BtoB食品素材メーカーとしてお客様の課題を解決する松谷化学の魅力を語り合いました。

01. 現在の仕事について教えてください。

▮ F.H.さん：

　入社後、研究第二部に配属となり、今年で5年目となります。業務としては、当社で「アプリケーション開発」と呼ばれる、営業員と連携しながら、でん粉でお客様の課題をどう解決していくかという商品開発をしています。例えば、餃子のアプリケーション開発では、冷凍餃子の羽をもっとパリパリにしたい、焼き時間が長くなっても焦げにくくしたい、といった課題に応える商品開発です。

研究第二部は、パン、デザート、タレ、調味料、揚げ物、和洋菓子、惣菜、麺など、食品群ごとにチームが分かれています。その中で、私は惣菜関連を担当しています。当社のアプリケーション開発では、「食品だったら関わったものがない」と言えるくらいに多彩なジャンルを担当しており、大手食品メーカーとの取引も数多くあります。

▮ K.Y.さん：

　私はキャリア採用で2008年に入社して、今年で17年目になります。担当する食品メーカーを中心に当社のでん粉を提案するのですが、おおよそ1日に2〜3件ほどお客様先にお伺いしています。そのほか、納品対応や、近年では原料価格の高騰による価格改定の提案なども行っています。当社は100年以上の歴史を持つ会社のため、もともとお付き合いのあるお客様ばかりで、新規の飛び込み営業はあまりありません。

───松谷化学への入社の決め手は？

▮ F.H.さん：

　私は農学系の大学だったので、就活では食品・化学メーカーを中心にエントリーしていました。その中で、お客様の課題を解決するというBtoBならではのビジネスの形が、私の性格に合っていて楽しそうだと感じました。そうした会社を探している中で、松谷化学を見つけました。

入社の決め手は、1対1の面接で私の人となりを真剣に見てくれていると感じたことと、会社の雰囲気が良かったことですね。また、お客様の課題を解決しながら、でん粉を通して、さまざまな商品に関われることも魅力だと感じました。出身が関東で、地元の大学に通っていたのですが、「この会社がいい！」と思い、入社のタイミングで松谷化学がある関西に引っ越しました！

▮ K.Y.さん：

　前職がSEだったのですが、もっと人とコミュニケーションを取りながら仕事をしていきたいと思い、未経験で営業職としてキャリア入社しました。最初はパンなどの最終製品を作る食品メーカーを想像していたのですが、松谷化学はでん粉という原料を扱い、業界内ではかなりの知名度を誇るBtoB食品素材メーカーだと知り、入社を決めました。

02. BtoB食品素材メーカーの商品開発の流れとは?

▮ K.Y.さん：

　当社はBtoCの食品メーカー様が主なお客様となります。商品開発の手法については、「お客様からご相談を受けて課題解決に向けた商品開発」が7割、「当社からお客様へご提案する商品開発」が3割程度と感じています。

───すでに販売されている商品に対しても、アプローチを行うのでしょうか。

▮ K.Y.さん：

　そうですね。例えば、お客様の既存商品である和菓子について、「1週間の賞味期限を1ヶ月に伸ばしたい」、「生地をさらにもっちりとさせたい」といったご相談をいただき、課題解決に向けた開発を進めていきます。開発期間は短いもので3ヶ月、長期の場合は６ヶ月ほどかかる場合もあります。食品メーカーであるお客様の目線に立つと、競合商品が数多くありますので、より良いものを発売することで、スーパーなどの店舗の陳列棚を確保し続けられるという構造です。また、商品を改良することで新商品としてリリースできますので、そういった面からもBtoCの食品メーカー様では既存商品の改良が活発に行われています。そういったメーカー様の商品開発を支えることも私たちの大切な役割です。

───商品開発中の業務の流れを教えてください。

▮ F.H.さん：

　開発期間中は、お客様が抱える課題に対して、当社のでん粉でできることはないか解決策を考えていきます。短い場合の開発期間は3ヶ月程度ですが、3ヶ月間でひとつの解決策を考え続けるのではなく、随時お客様とコミュニケーションを取り、どんな方向性で解決していくか、すり合わせながら進めていきます。

▮ K.Y.さん：

　お客様の課題が非常に難しい場合もありますよね。以前、スイーツを数多く販売する大手食品メーカー様から、新商品のスプレッド（パンやクラッカーなどに塗る「塗り物」のこと）を開発したいと相談を受けました。ご相談いただいた初期の段階から、お客様としても味や食感に難易度の高さを感じておられ、お伺いした情報をもとに、Hさんが何度も試作をしてくれたのですがなかなか上手くいかず…。お客様とどうしようかと悩んでいたのですが、Hさんが試行錯誤の末に辿り着いた試作品がとても良くできていたんです。ここまでの道のりはきっと大変でしたよね？

▮ F.H.さん：

　そうですね。ご相談いただいたスプレッドの製法はあまり経験のない新しいやり方で、当社でも知見が少なく、どんな作り方が合うのか地道に探していきました。そうした中で、Yさんが言っていた試作品に辿り着いたときは、とても嬉しかったですね。それをお客様からも「これはいいね！」と反応をいただけて、お客様との関係をより構築していけることもモチベーションにつながっています。

▮ K.Y.さん：

　今回開発したスプレッドは、素晴らしいモデルケースになりました。当社の提案がそのまま商品として採用いただけたのも大きなポイントです。そのお客様からは、以後も継続的にご相談をいただき、今度は「当社からお客様へ提案する商品開発」を通じて、共同でスナック菓子を開発したりと、さまざまな取り組みにつながっています。

03. さまざまな商品やお客様に携わるやりがいとは？

▮ K.Y.さん：

　大手食品メーカー様を含め、多くの会社と関われることは当社の大きな魅力だと思います。私は東京支店にも15年ほどいたのですが、東京は大手食品メーカーの本社が多くあり、誰もが名前を知る複数のBtoCのメーカー様ともお取引をしていました。

▮ F.H.さん：

　研究第二部も同じように、多くのメーカー様のさまざまな商品に関われるのが魅力です。就活中にもお話を聞いていたのですが、いざ配属になって本当にいろんな会社と関わらせていただけていることにビックリしました（笑）。

───特に印象に残っている商品開発はありますか？

▮ K.Y.さん：

　大手飲料メーカー様とトクホ（特定保健用食品）の新商品開発をしたことです。当社の素材を使って飲料を開発し、テスト試験からトクホ商品としての消費者庁申請まで、一連の業務をお客様と行っていきました。健康に寄与する商品を大手メーカー様と共同開発できたのは、私にとって記憶に残る仕事になりましたね。

▮ F.H.さん：

　私は自分が開発に関わった商品がお店に並んでいると嬉しくなります。惣菜というジャンルに関しても、興味が尽きることはありません。食感にしても、モチモチやプリプリなど幅がありますので、それらを日々突き詰めています。この食品にこのでん粉を組み合わせると、こんな食感になるのかと、新たな発見があるのも面白いですね。例えば、肉まんの食感改良で、生地をモチモチにしながら、歯切れを良くしたいときに、開発の観点では、モチモチと歯切れの良さは異なる食感なので、同時に出すことは難しく、とても悩みました。そこで、でん粉が原料によって粒の大きさがちがうことに着目したんです。粒の小さいでん粉だと生地を仕込むときに、水分量を多く含むことができるのです。この特性をいかして、水分量を増やしてモチモチにしながら、歯切れが良い生地を作り出せたときは達成感がありましたね！

04.就活生へメッセージ

▮ K.Y.さん：

　松谷化学工業に入社して実感したのは、いい意味で知名度にギャップのある会社だなということです。一般の方にはあまり知られていないですが、多くの食品メーカー様に当社のでん粉が行き届いています。業務用でも家庭用でもどちらの商品にも使われていますので、コロナ禍で業務用の売上が落ち込んでも、家庭用の売上が伸びるなど、会社としての安定感も抜群です。

新卒で入社してすぐは専門知識がないので不安を感じるかもしれませんが、経験がなくても当社が積み重ねてきた知見をベースに、しっかりと営業としても提案できます。また、Hさんをはじめ研究員もサポートしてくれますので、安心して飛び込んできてください。

▮ F.H.さん：

　営業員と研究員が協力して業務に取り組むのは、当社ならではのカルチャーですよね。また、研究員を目指している方であれば、幅広い食品に関われるのも当社の魅力です。BtoB食品素材メーカーとしてお客様の課題をヒアリングするなど、お客様とコミュニケーションを重ねながら仕事をしてみたい人にマッチする環境ではないでしょうか。ぜひ一緒に松谷化学を盛り上げていけたら嬉しいです！

※こちらの記事は取材当時のものです。

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